外貨建て債券のポイント

運用の基本は中長期のスタンスで

さて、「円高で儲ける」ためには、円高のいま外債を買って、中長期的なスタンスで円が安くなる(外貨が高くなる)のを待とうという考え方で投資するわけですが、実際問題として、外債というのは細かい売買には不向きな商品といえます。プロの債券ディーラーなどは、債券市場で売ったり買ったりを繰り返しており、それによって小さな値ざやを稼いでいますが、個人の場合、このようなディーリングはまず無理です。

 

株式のように、リアルタイムで債券価格の動向を把握することができませんし、外貨建て債券の場合は、債券価格の値動きだけでなく、為替レートの影響も受けるため、損益を把握するのがむずかしくなるからです。したがって、外貨建て債券の運用は、基本的に長期スタンスになります。新発債でも既発債でも、償還まで保有することを前提にして、銘柄を選ぶのがベターでしょう。

 

買い方のポイントとしては、できれば金利が高い水準にあるときに購入したほうが、償還前にどうしても現金が必要になった場合、有利な条件で売却することができます。また償還まで保有すれば、償還を迎えるまでのあいだ、高い利子を得ることができるというメリットもあります。

 

外貨建て債券を購入した後は、定期的に利子を受け取ることになりますが、外貨建て債券の場合、その利子も外貨建てになることに注意が必要です。ただし、長期保有を前提にして外貨建て債券に投資するのであれば、受け取った外貨建ての利子をそのまま円転するのではなく、外貨のまま、外貨建てMMFの購入に回すという手もあります。

 

つまり、受け取った利子を、さらに外貨建てMMFで運用するのです。そうすることによって、複利で運用したのと同じ投資効果を得ることができます。したがって、外貨建て債券を購入する場合は、外貨建てMMFを扱っている証券会社で買うというのも、大きなポイントになってきます。

 

加えて、外貨建てMMFの取扱通貨に、自分が保有している外貨建て債券と同じ通貨建てのものがあるのかどうかということも、証券会社を選ぶ際のポイントになります。いくら外貨建て債券から得られた利子を外貨建てMMFで運用したいと思っても、保有している外貨建て債券と同じ通貨建ての外貨建てMMFがなかったら、まったく意味がありません。

いまは金利水準が低いが米国国債がやはりおすすめ

では、外貨建て債券の長期保有を行なう場合、どのような債券を選べばよいのでしょうか。これについては債券の信用力と、通貨の安定性がカギを握っています。長期で保有するということは、その間に、リーマンショックのような金融不安が起こる可能性も高くなりますから、そのような不測の事態に直面した場合でも、そう簡単に揺るがないだけの安定性が必要になります。

 

その意味では、やはり米国国債での運用が、最も適していると思われます。一部では、米ドルが基軸通貨である時代は終わったという意見もありますが、結局、消去法的に考えていますが、最も信用力が高く、かつ世界中から多くの投資資金を受け入れることができるのは、米国国債のマーケットを除いて他にはないからです。

 

ユーロ市場は、ギリシャ問題を機にスペイン、イタリア、ポルトガルなどでも財政危機の問題がクローズアップされていますし、米ドルに変わる基軸通貨になるといわれている人民元も、現状、自由化か進んでおらず、人民元建て債券の市場も、まだまだ未成熟です。米国国債に取って代われるだけのマーケットになるには、まだ相当の時間を必要とします。

 

そして最近、避難通貨のひとつとして買われていた日本円ですが、結局、日本の財政赤字は、先進国のなかで最悪の水準にありますから、日本国債のマーケットが米国国債のマーケットの代替になるとも思えません。こうして考えていくと、結局、米国国債のマーケットが最も安定性が高いといえます。米ドルに対する信認も、現在の不況が改善へと向かえば、徐々に回復してくるでしょう。

 

ただ金利水準が低いので、いまはまだ米国国債を買うベストのタイミングではありません、しかし、仮に将来、金利水準が高くなったときは、長期保有を前提に、米国国債をポートフォリオに組み入れるチャンスと考えることがでます。

日経平均は25日・75日線を支持・抵抗とした動きが続いていたが、先週の下げによって25日線を割り込んだ。パラボリックの陰転や一目均衡表の悪化などもみられる。オープニング・ギャップが続いているため欧米市場の動向次第では反転可能だが、方向性としては年末高への期待は後退。そのため、個人主体による材料株物色によって、「掉尾の一振」銘柄を探る思惑的な商いが中心になりそうだ。また、今週はIPOが6社予定されているほか、先週末のSNS関連の強い動きもあり、中小型株物色の動きが強まりそうである。そのほか、原子力発電所11基のうち10基が停止した関西電力はきょうから、昨冬比10%以上の節電を家庭や企業に求める、「節電要請期間」が始まった。自家発電機や蓄電池、LED、石油ストーブなど節電関連への物色が期待される。